コラム Column
マーケティング
2022-03-11
初心者向け!MA(マーケティングオートメーション)とは? ―MAの歴史・基礎知識―(後編)
近年急速に成長してきたMA(マーケティングオートメーション)。顧客育成に役立つMAですが、高機能であればあるほど良いというわけではありません。本コラムでは、前編後編のシリーズでお送りし、後編では、MAのより具体的な基本機能とその効果、選定基準についてお話しします。

MA(マーケティングオートメーション)を選ぶときに何を基準で選ぶべきか?―メールマガジンだけじゃない!基本機能と期待できる効果―
メールマガジン配信など、メールマーケティングに活用しようと紹介されることの多いMAですが、MAと一言で言っても、どういった機能があるかは様々です。あるMAでは存在する機能も、別のMAでは存在していなかったり、思い浮かべた機能と異なったりします。以下に基本的な機能を掲載しますので、選定のヒントにしてみてください。
顧客管理機能
顧客の氏名、メールアドレス、会社名、部署名、役職名といった基本的な情報や、いつ顧客になったのか、最初の接点はどこだったのかといった、自社との関わりについて管理・記録することができます。
その機能名の通り、どういった顧客であるかを一人ひとり管理できることはもちろん、後述するメール配信機能使用時に、宛先を基本情報から絞り込んだり、Webサイト(ホームページ)回遊施策の対象者とする条件にしたりすることが可能です。
スコアリング機能
顧客の興味関心度を数値化できる機能です。「Webサイト(ホームページ)を訪問した」「特定のページを閲覧した」「フォームに情報を送信した」「メールの文中のURLをクリックした」といった顧客アクションごとに配分した点数を集計します。
「合計スコアが高い」=「興味関心が高いユーザーである」といった数値的な判断ができます。
セグメント機能
「製品ページを見た顧客」「検索広告から流入した顧客」など、あらかじめ設定した行動条件に一致したユーザーを、自動でグループ分けします。
行動条件に一致したユーザーが何人いるか、といった効果測定にも使えますし、後述するメール配信機能使用時の宛先(配信対象)にしたり、ポップアップバナーの表示対象者にしたり、施策実施対象の条件することが可能になります。
メール配信機能
顧客に対しメールを配信する機能です。部署や役職など、顧客情報の共通する項目で配信対象を絞ることや、セグメントに該当する顧客に向けた配信も可能です。
反対に、先に挙げたような条件に該当する顧客を、配信対象から除外することも可能です。また、担当営業を登録しておけば、差出人を担当営業の名前にしてメールを配信することができます。
配信されたメールはMA上に履歴として残るため、いつ・誰が・どんなメールを配信したかや、そのメールの開封結果(いつ・誰が・メールを開いたか)や回帰結果(いつ・誰が・メール文中のURLをクリックし、Webサイト(ホームページ)にアクセスしたか)が分かります。
更に、資料をダウンロードした顧客に対し、自動でお礼メールを配信したり、その二日後にメールAを送る、一週間後にメールBを送るというような予め想定したシナリオに沿ってメールを自動で配信したりできます。
メールフォーム作成機能
お問い合わせフォームやセミナー申込フォームなどを作成できる機能です。
送信された顧客情報は自動でMAに登録されます。システムWeb制作(ホームページ制作)に関する知識がなくても、簡単にフォームを作成できることから、顧客情報の獲得機会を気軽に作成することが可能です。ここで獲得した顧客に向けて、メールマガジンを配信するなどし、次の施策に繋げることができます。
編集も容易なことが多く、質問の項目を増やす、減らす、文章を変えるといった手軽なEFO(フォームの最適化/顧客が入力しやすいよう工夫すること)も可能です。
ポップアップ・プッシュ通知など、Webサイト(ホームページ)回遊促進機能(高機能なMAのみ)
こちらは高機能なMAに備わっていることが多い機能です。
ポップアップは以下のように、ページに浮かび上がるように表示されるコンテンツのことです。

プッシュ通知は、PCの画面に配信される以下のようなコンテンツです。

フォームに登録してもらうことで見込み顧客の情報を獲得していくMAですが、この機能が備わっているとフォーム誘導までMAでカバーすることが可能です。また、Webサイトのリピーター顧客に新しい情報を提供できるなど、顧客育成にも使用できます。
Webアクセス解析機能
ユーザー一人一人の行動を時系列で確認可能です。MAによっては、Google Analyticsと連携し、MAからWebサイト(ホームページ)の集客状況を確認することができます。
顧客がどこから来たのか、Webサイト(ホームページ)上でどのようなページを閲覧したのか、どこでWebサイト(ホームページ)から離脱したのか等を分析することによって、次にどんなコンテンツを作成するべきなのか、どのコンテンツを改善するべきなのか、どのコンテンツをユーザーの興味関心を図る重要ページとするべきなのかといった次回施策の策定(PDCAサイクル)が効率的に行えます。
MA(マーケティングオートメーション)の機能は千差万別。自社の運用とキャパシティに合わせて選定することが大切。
上記に掲載したMAの機能は、どのMAにもついている機能もあれば、別途費用が掛かる場合もあります。
MAの価格は、基本的に使用できる機能の数や利用量の分だけ上昇します。ただし、高価で高機能なMAが即ち素晴らしいというわけではありません。機能が多くてもうまく運用できなければ無用の長物であり、せっかく導入したのに使えず、費用が発生するだけ……やることが増えすぎて大変だ……といった状況になりかねません。
そういった破綻を防ぐために、MAは自社運用とキャパシティに合わせて、長期的な目線で選定することが大切です。
また、MAの導入には、たくさんの時間がかかるため、契約してからすぐに使えるわけではありません。いつまでに、どんな施策を、どんなふうに行いたいかをしっかり検討し取り組みましょう。探せばちょうどいい機能と費用感のMAがあると思いますので、是非貴社のベストを探してみて下さい。各ツールベンダーのサポート内容も重要ですのでよく確認しましょう。
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