コラム Column
マーケティング
2017-07-25
【Webマーケティングコラム:第1回】Webマーケティングとは?
昨今、インターネットは情報発信者にとっても、受信者にとっても欠かせないものとなりました。一例として、インターネット広告市場に目を向けてみましょう。

はじめに
インターネット広告費は1990年代後半から急成長を続け、ついに2022年にはテレビ広告費を上回り、3兆円を超えました。(電通『2022年日本の広告費』)特に、YouTubeやTikTokといったショート動画プラットフォームでの広告が急成長しており、若年層の購買行動に大きな影響を与えています。
こうした現状にも表れているように、企業にとって、Webサイト、ブログ、SNS、インターネット広告、メールなどのインターネットを活用したマーケティング活動は、ますます重要になってきています。
このようなインターネットを活用したマーケティング活動全般をWebマーケティングと呼びます。
購買行動が大きく変化する中、ユーザーのニーズに合わせた情報提供が企業の成長を左右する重要な要素となっています。
本コラムシリーズでは、重要性を増すWebマーケティングの基礎知識をお届けし、今、どのようなWebマーケティング施策が必要となっているかを解説していきます。
Webマーケティングがなぜ広まっているか
近年、なぜ多くの企業がWebマーケティングを重要視しているのでしょうか。その背景には、購買行動の変化と、情報が氾濫している現状があります。
購買行動の変化
まず、購買行動の変化として言えることは、人々が何かを買うときにインターネットで情報を収集してから購入することが当たり前になったという点です。 この購買行動の変化は、企業対個人の取引(BtoC)でも、企業間取引(BtoB)でも同じように起きています。個人の顧客や企業の購買担当者は、製品やサービスに関する情報を自ら収集して比較し、企業に問い合わせる前に購入先を決めてしまうようになりました。製品やサービスの供給業者に資料請求したり、セールススタッフを呼んで話を聞いたりすることなく製品選定が完了してしまうことから、インターネット上でどのような情報を用意して競合企業と差をつけるかが重要になってきています。
また、インターネット上にコンテンツが急増し、情報が氾濫しているという現状も、Webマーケティングの普及を促しています。総務省のデータ(平成18年情報流通センサス)によれば、平成8年と比べて平成18年には、選択可能情報量(供給される情報量)が530倍になるなど、供給される情報がインターネット上を中心に爆発的に増えています。これに対して、消費可能情報量(消費される情報量)は33倍にしか増えていません。つまり、ほとんどの情報は、誰にも気づかれず、誰の目にも触れずに無駄なものになってしまっているのです。
Webマーケティングの必要性
情報が氾濫し、人々に情報を届けることが難しくなっている今だからこそ、情報を人々に効率的に届けて利益につなげるWebマーケティングの重要性がますます高まっています。Webを閲覧している人々(ユーザー)に情報を届けるためには、どのような施策を行ったらいいのでしょうか?
ユーザーファーストの情報提供
Webマーケティングで成功するためには、ユーザー中心の情報発信が鍵です。たとえば、検索エンジンで上位表示されるためのSEO施策だけでなく、SNSでの口コミ拡散やショート動画の活用によるブランド認知の向上が有効です。
インターネットで企業の情報を人々に届けるためには、「ユーザーファースト」の視点で情報発信を行うことが原則です。ユーザーにとって役立つ情報を発信できれば、検索エンジンの結果ページで上位に表示されたり、SNSなどを通じて口コミが広がったりして、インターネット上での反響を得ることができます。営業スタッフがセールス活動を行い、有望な顧客を集めてくるように、Webでの施策が功を奏せば、人手を使うことなくインターネット上で見込み客を引きつけて顧客情報を集め、顧客獲得へとつなげることが可能になります。
また、近年ではAI(人工知能)の活用がWebマーケティングの可能性を広げています。AIを用いることで、顧客行動の分析や、個々のニーズに応じた情報提供がより効率的かつ効果的に行えるようになっています。これにより、ユーザーに最適化された体験を提供し、ブランドへの信頼を高めることが可能になります。
Webマーケティングで顧客から選ばれるために
Webマーケティングで顧客獲得を行いたい場合、前段階として検討すべきポイントが3つあります。1つは、ターゲットとする顧客属性とインターネットの関わりについて確認をすることです。製品やサービスのターゲットユーザーがインターネットをどのくらい活用しているかを調査し、インターネットを使った情報伝達が行き渡りやすい層かどうかを確認しましょう。ターゲットユーザーの特性によって、Webマーケティングで取り組むべき施策が変化するからです。2つ目に、Web上で想定されるマーケット規模がどの程度かを確認しておくことも大切です。マーケットニーズを調べるためには、一つとして、検索キーワードの検索回数を確認する方法が挙げられます。3つ目は、インターネットユーザーが特に活発に行う比較検討の段階において、競合製品とどのように差別化できるかを確認することです。製品、サービスの機能だけでなく、価格、購入の利便性、顧客とのコミュニケーション力などを含めて総合的に考えたときに優位性がなければ、Webマーケティングに注力したとしても効果は限られてしまいます。
Webマーケティングは、企業にとってこれからますます重要な課題になっていくと予想されます。ターゲットとする市場の規模やユーザーの属性を見極めることができ、顧客の比較検討段階でアピールできる商品力があれば、Webマーケティングは企業にとって強い武器となります。Webマーケティングについて知り、ぜひ皆様のビジネスにお役立てください。
マーケティングに関するお問い合わせはこちら
開催中のイベント・セミナー Events / Seminars
マニュアル
オンデマンドセミナー
オンデマンドセミナー
