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マーケティング
2025-07-17
小売・流通業向けPIM活用術 ― 商品情報を一元管理する方法 商品情報の煩雑さを解消し、売場力と業務効率を両立する
小売・流通業で扱う商品情報のバラつきをPIMで整理し、ECや店舗など多チャネルでの販促力を高める方法をご紹介します。

価格、型番、JANコード、説明文、画像など、小売・流通業では日々膨大な商品情報を扱っています。さらに、店舗やEC、チラシ、アプリなど発信先が多岐にわたるため、情報の整理・更新に多くの時間が取られているのではないでしょうか。特にSKU数が多い企業では、管理ミスや情報の齟齬によるクレームリスクも高まります。そこで注目されているのが、商品情報を一か所で一元管理する「PIM(商品情報管理)」の導入です。小売・流通業の実務に即したPIMの活用ポイントをご紹介します。
1. 商品情報の煩雑化と、その影響
小売・流通業では、数千点から数万点にも及ぶ商品情報を管理する必要があります。さらに、同じ商品であっても、ECサイトでは詳細なスペックが求められ、チラシではキャッチコピーや価格が重要視されるなど、媒体ごとに求められる情報の形が異なります。そのため、同じ商品情報を何度も修正したり、更新内容が媒体ごとにズレたりすることが珍しくありません。
このような状況では、作業の属人化や確認ミスが起こりやすく、業務の負担が大きくなるだけでなく、ユーザー体験の低下や信頼の損失にもつながります。
2. PIMで実現する一元管理とは?
PIMは、すべての商品情報をひとつのプラットフォーム上に集約し、「正しい情報を、正しい形で、必要な場所に届ける」ための仕組みです。PIMを導入することで、商品名・価格・サイズ・原産地・コピー・画像リンクなど、あらゆる情報を一括で管理できるようになります。
たとえば、商品価格を変更した際に、PIMの元データを修正するだけで、EC、アプリ、カタログなど複数の出力先に情報が簡単に反映できます。これにより、媒体ごとの手作業による修正や転記ミスを大幅に削減できます。
3. 多店舗・多チャネル時代に不可欠なPIMの役割
全国に店舗を展開している企業や、ECとリアル店舗の両方を運営している企業では、商品情報の整合性が特に重要です。PIMを使えば、各チャネルに適した内容に変換しながらも、元データは一貫性を保てるため、各部門間の情報連携がスムーズになります。
また、たとえばチラシで使う文言と、アプリで使う商品名が異なるといった混乱もなくなり、どのチャネルでも統一されたブランド表現が可能になります。
4. DAMとの連携でさらに便利に
商品画像や使用例の写真、動画などのビジュアル素材は、PIMではなく「DAM(デジタルアセットマネジメント)」で管理するのが効果的です。DAMは、画像や動画の保存、検索、使用履歴の追跡などに特化しており、PIMと連携することで「言葉の情報(PIM)」と「見た目の情報(DAM)」を一体的に運用できます。
たとえば、PIMに登録された商品情報に紐づけて、DAMから最新の製品画像を自動で表示するといった運用も可能になります。これにより、商品ページや販促素材の制作スピードも大きく向上します。
5. 導入ステップと注意点
まずは、現状の情報管理の流れを可視化し、どこにムダや属人化があるのかを把握することが第一歩です。次に、取り扱い商品の情報項目を整理し、PIMにどのように集約するかの設計を行います。いきなり全商品を対象にせず、特定カテゴリや一部チャネルで「スモールスタート」することが、社内浸透のカギとなります。
まとめ
PIMは、小売・流通業における商品情報の混乱や更新ミスといった日常的な課題を根本から改善する手段です。SKUが多く、媒体も多岐にわたる今、情報の一元管理ができる体制は、販促力の強化だけでなく、作業効率や社内連携の向上にもつながります。
さらに、DAMと連携すれば、画像や動画も含めた“商品情報全体”を管理できるようになり、顧客への伝え方にも一貫性が生まれます。正確でスピーディな情報発信は、消費者の信頼を獲得し、売上アップにも貢献します。
まずは自社の情報管理の現状を見直し、PIM導入による業務改善の第一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。
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