コラム Column
ヘルスケア
2025-02-12
働く被保険者様の時間とコストを守る!スイッチOTC活用で実現する“タイパ”改善
健康保険組合の担当者の方必見!スイッチOTC活用で被保険者様の通院負担を減らし、医療費適正化をめざしましょう。

「少しの症状なら病院へ行かず、時間もコストも無駄にしたくない」――多忙な社会人が増えるなか、健康保険組合様としては軽度の不調での受診や薬価負担を抑えたいと考えているのではないでしょうか。そこで注目を集めているのが、医師の処方薬から一般用医薬品へと転用された「スイッチOTC医薬品」です。働く被保険者様が手軽に利用できるこの仕組みを上手に推進することで、通院負担と医療費の両面を抑制し、被保険者様に“タイパ(Time Performance)”を提供する取り組みが可能となります。本コラムでは、そのメリットや導入のポイントをわかりやすく解説します。
被保険者様の“タイパ”を求める声と保険財政の現状
(1) 被保険者様の“タイパ”ニーズと通院の負担
健康保険組合の担当の方であれば、「仕事が忙しくて病院に行く時間が取れない」「風邪や頭痛程度では病院に行きづらい」など、被保険者様の声をよく耳にするのではないでしょうか。働く世代にとって、通院には待ち時間や移動時間、有給取得などの大きなコストがかかります。この“時間ロス”が生活の質を下げる要因となり、タイパを重視する現代では大きな課題です。
(2)医療費負担の増加と対策の必要性
被保険者様の受診機会が増えれば、それだけ健康保険組合様が負担する医療費も増加します。高齢化や先進医療の進展など、さまざまな要因で医療費は年々上昇しており、組合の財政を圧迫しかねません。軽度症状でも処方薬に頼ることで発生する薬価負担や診療費をどう抑えるかは、健康保険組合として避けて通れないテーマといえます。
スイッチOTC医薬品の基礎知識とメリット
(1)スイッチOTCとは
スイッチOTC医薬品とは、本来は医師の処方が必要だった医療用医薬品を、厚生労働省の承認を得て一般用医薬品として市販化したものです。
代表例として、鎮痛薬の「ロキソニンS」や胃腸薬の「ガスター10」、抗アレルギー薬の「アレジオン」などが挙げられます。処方薬に近い成分・効果が期待できることから、忙しい被保険者様が「病院に行く時間をかけずにセルフケアしたい」と考えるときに非常に便利です。
(2)タイパ改善:待ち時間を大幅カット
病院へ行く場合は受付、診察、処方箋発行、薬局での調剤と複数のステップを要します。一方で、スイッチOTCならドラッグストアやオンラインストアで購入でき、夜間や休日でも手に入りやすい利点があります。これにより、被保険者様が費やす通院時間を大きく削減でき、結果として勤務時間やプライベートを圧迫せずに済みます。
(3)使用期限が分かりやすい
スイッチOTC医薬品はパッケージに使用期限がはっきりと記載されているため、箱のまま保管すれば一目で期限が分かります。処方薬の場合は分包されることが多く、期限管理が難しいケースもありますが、スイッチOTCなら古い薬の誤用リスクを低減でき、被保険者様にとってもセルフケアが続けやすいメリットがあります。
健康保険組合様が推進すべき理由
(1)医療費適正化につながる
軽度症状でも医療機関を受診すれば、診療費や調剤費、薬剤費といったコストが積み重なります。スイッチOTCに切り替えることで、被保険者様は通院の待ち時間を削減でき、健康保険組合様は不必要な薬価負担を抑えられるという“Win-Win”を実現可能です。
(2)被保険者様の健康意識を高める
処方薬に頼らず自身で症状を把握し、早めにセルフケアを始めることで、被保険者様の健康管理意識が向上します。必要があれば医療機関を受診するという判断力も養われるため、不要不急の受診を抑えつつ重症化リスクも低減しやすくなります。
(3)導入しやすい仕組みづくり
健康保険組合様によっては、スイッチOTC購入費用を補助する制度や、利用実績に応じてポイントを付与する仕組みを導入しているところもあります。
こうしたサポートを整えれば、被保険者様が「まずはスイッチOTCで対応してみよう」と動きやすくなり、結果的に医療費抑制と被保険者様の満足度向上の両立が期待できます。
買いやすい仕組みづくりが成功のカギ
(1)オンライン購入と店舗連携
スイッチOTCはドラッグストアでの対面購入はもちろん、オンラインでも購入できます。地方在住や勤務時間が長い被保険者様には、宅配やスマホでの購入が便利です。健康保険組合様としてオンラインストアと連携し、特設ページや補助制度を設けることで「手軽に買える」環境を整えることが可能になります。
(2)補助制度・啓発活動の充実
スイッチOTCを利用した場合の領収書をもとに、一定額を補助したりポイントを付与したりする仕組みを周知することは、被保険者様への強力な後押しとなります。また、セルフケアと受診の線引きや、使用期限・副作用の注意点をまとめたガイドを発行するなど、定期的な啓発活動も欠かせません。
まとめ
スイッチOTCの活用は、時間的負担を減らしたい働く被保険者様に“タイパ”を提供すると同時に、健康保険組合様の医療費負担を適正化する有効な手段です。箱に使用期限が明記されているため管理が簡単で、軽度の不調なら医療機関を受診するまでもなく早期にセルフケアを始められます。もちろん、症状が重い場合には受診を勧めるなど、適切なアナウンスとの両立が重要です。
もし、スイッチOTC利用促進の具体的な仕組みづくりや補助制度導入を検討している担当者の方がいらっしゃれば、ぜひ一度当社までご相談ください。被保険者様のタイパや満足度を高めながら、財政負担の最適化を一緒に実現していきましょう。
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