コラム Column
ヘルスケア
2024-12-20
スイッチOTC医薬品で始める医療費削減!行動変容を促す具体策
医療費の増加が課題となる中、スイッチOTC医薬品を活用したセルフメディケーションが注目されています。健康保険組合として、加入者にどのように働きかければ効果的なのか、一緒に考えてみましょう。

健康保険組合の役割と現状
診療報酬の改定が進む中、医療費削減は健康保険組合にとって重要な課題です。しかし、ジェネリック医薬品への切替推進が頭打ちとなり、新たな対策が求められています。そこで、加入者自身が軽度な不調をセルフケアできる環境を整えることが効果的と考えられます。
スイッチOTC医薬品とは?
スイッチOTC医薬品は、もともと医療機関でしか処方されていなかった医薬品が市販薬(OTC医薬品)に転用(スイッチ)した医薬品のことを言います。これにより、軽い症状であれば医療機関を受診せずに薬局で購入し、対処することが可能です。
どんなメリットがあるのか?
時間の節約:
医療機関を受診する際の待ち時間や診察時間に間に合わないこともなくなり、忙しい方々にとって大きなメリットです。
医療費の削減:
セルフメディケーションの推進は、国全体の医療費削減にも寄与します。
健康意識の向上:
自身の健康管理に積極的に取り組むきっかけとなります。
加入者全体に働きかける方法が鍵
医療費削減を実現するためには、特定の人だけでなく、加入者全体に健康意識を高める取り組みが欠かせません。ここで注目されるのがポピュレーションアプローチです。
ポピュレーションアプローチとは?
ポピュレーションアプローチは、特定の高リスク者ではなく、集団全体に働きかけることで健康リスクを低減する手法です。加入者全体を対象に情報を提供し、行動変容を促すことで、一次予防(疾病の発症を防ぐ)を実現します。
具体的な活用例
DMによる情報提供:
全加入者に対して、スイッチOTC医薬品のメリットや利用方法を伝えるDMを配信。
タイミングを意識した情報発信:
花粉症の時期には抗アレルギー薬、冬場には風邪薬や解熱鎮痛薬の利用を提案するなど、加入者の関心に応じた内容を発信します。
多面的なアプローチ:
メール、ニュースレター、オンラインイベントなど、多様なメディアを活用して情報を届けます。
加入者にどのように働きかけるか?
ポピュレーションアプローチの課題と改善策
ポピュレーションアプローチは、加入者全体を対象にした健康促進の取り組みとして非常に有効ですが、一律の情報提供や指導では、セルフメディケーションを必要とする個人に十分響かない場合があります。
そこで、ハイリスクアプローチを取り入れて補完することで、より効果的な働きかけが可能になります。たとえば、高血圧リスクが高い層や慢性疾患を抱える層に特化した施策を組み合わせることで、個々のニーズに応じた具体的な支援を提供できます。
具体的な方法
ポピュレーションアプローチをより効果的に実施するための方法として、以下が挙げられます:
セグメント化:
加入者を細分化し、それぞれのニーズに応じた情報や施策を提供します。たとえば、花粉症の季節には抗アレルギー薬を提案し、冬場には風邪薬や解熱鎮痛薬を案内するなど、季節や関心に応じた内容を配信します。
個別対応の補完:
ポピュレーションアプローチの施策に、対象者に応じたカスタマイズを組み合わせることで、より多くの加入者に響く情報を届けます。
これらの方法を組み合わせることで、ポピュレーションアプローチを基本にしつつ、加入者の多様なニーズに対応し、より効果的な行動変容を促進することができます。
情報を届けるための具体的な手段として、以下が考えられます。
DMやメールで効果的に伝える
DMやメールは、直接的で効率的に情報を伝えられる手段として有効です。スイッチOTC医薬品のメリットや価値を具体的に案内し、加入者が「これならやってみたい」と思える情報を届けることが大切です。
イベントやセミナーで実感してもらう
DMやメールだけでなく、加入者が具体的に行動に移せる場を提供することも重要です。健康イベントやセミナーは、加入者がセルフケアを身近に感じ、実践方法を学ぶ貴重な機会となります。
期待される効果
これらの取り組みを進めることで、加入者の意識や行動に変化が現れます。例えば、日常的な健康管理を自分で行えるようになれば、軽度な症状で医療機関を受診する頻度が減り、医療費削減に直接つながります。また、セルフケアの習慣は健康意識の向上にもつながり、長期的には生活習慣病などの予防にも効果を発揮します。こうした取り組みが進めば、健康保険組合としての役割をより果たせるとともに、加入者の満足度も向上するでしょう。
まずは小さな一歩から始めましょう
DMや小規模イベントは、比較的コストを抑えつつ実施可能な取り組みです。季節や加入者のニーズに合わせた施策を通じて、少しずつセルフケアの普及を目指しましょう。
弊社では、セルフメディケーションやスイッチOTC医薬品に関する情報をDMで発信するサービスを提供しています。このようなツールを活用することで、加入者への効果的なアプローチを手軽に実現できます。ぜひ、私たちのサービスをご活用いただき、次の一歩を踏み出してみませんか?
まとめ
スイッチOTC医薬品の活用と、集団全体に働きかけるポピュレーションアプローチは、医療費削減と加入者の健康意識向上に大きく寄与します。さらに、セグメント化や個別対応を組み合わせることで、より多くの加入者に響く効果的なアプローチを実現できます。
健康保険組合として、小さな一歩から加入者の健康を支える取り組みを始めてみませんか?必要に応じて専門的なサービスを活用し、コストを抑えながら効果的な働きかけを実施しましょう。これにより、加入者の満足度向上と組合の目標達成を同時に実現することができます。
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