コラム Column
ヘルスケア
2025-05-28
“気づかせる通知”が支援を変える 働く女性の健康に届く、新しいアプローチ
健康づくりは、健康保険組合と企業が一体となって進める時代へ。コラボヘルスの基本を解説します。

なぜ今、“女性の健康支援”なのか?
働く女性の活躍が進む一方で、月経やPMS、更年期、不妊治療など、女性特有の体調変化に関する課題はいまだに“個人のこと”として見過ごされがちです。
多忙な業務、家庭との両立、そして周囲への配慮から、不調を抱えながらも「我慢するしかない」と感じている方も少なくありません。
さらに、本人すら不調に気づいていなかったり、声に出せなかったりすることで、支援が届かないままになっているケースもあります。
これらの問題は、女性個人の負担にとどまらず、職場の生産性や企業の持続性にも影響を与える重要なテーマです。
健康保険組合様は、こうした“声にならない不調”にさりげなく寄り添い、企業の取り組みを下支えする存在です。支援が届きにくい領域に、気づきのきっかけをつくることが、いま求められています。
1. 支援が届きにくい現実を見つめる
「声が上がらない=問題がない」とは限りません。気づかれにくい不調こそ、支援の手が届きづらいものです。
月経やPMS、更年期などは「誰にでもあること」として軽視されやすく、十分なケアがされにくい傾向があります。不妊治療にともなう不安や孤独感、情緒不安定も、相談しづらいテーマです。
健診通知や保健情報が届いても、“今の自分には関係ない”と感じられれば行動につながりません。
だからこそ、情報の“中身”だけでなく、“届けるタイミング”や“言葉の温度”が重要になります。
2. 健康保険組合様の強みを活かす連携アプローチ
働く女性の健康課題は、基本的には企業が主体的に取り組むべき領域です。
しかし、企業単独では対応が難しい“生活視点の支援”や“個別の気づき”に対して、健康保険組合様が補完的に関わることで、支援の幅と深さが広がります。
企業が推進する健康経営や女性活躍施策に、保険組合の視点を加えることで、より包括的で持続可能な支援体制=コラボヘルスの実現が期待されます。
【連携による具体的な施策例】
- 社内セミナーや研修と連動した女性向けリーフレットの配布
- 健診やアンケートを活用したニーズの可視化
- 社内イントラネットでの継続的なコラム発信
こうした支援の積み重ねが、「個人の健康課題を、組織で支える文化」へとつながっていきます。
健康保険組合様は、企業とともにその文化を育てていくパートナーです。
3. 通知や健診案内が“気づき”のきっかけになる
健康保険組合様が日常的に持っている“通知”や“健診”という接点。実はそこにこそ、行動を生む“仕掛け”を組み込む余地があります。
たとえば:
- 健診案内に婦人科検診や更年期セルフチェックをさりげなく添える
- 月経や冷え、不眠といった“日常的な不調”へのセルフケア情報を加える
受診勧奨にあたっては、“気軽に受けられる雰囲気”や“受診しやすい体制”をつくる工夫も大切です。
特に乳がんや子宮頸がんの検診は、「恥ずかしい」「時間がない」などの心理的ハードルが高く、後回しにされやすい検診です。
通知を通じてこうした受診の大切さをやわらかく伝え、風土づくりの一端を担うことも支援の一環になります。
4. メンタルヘルスへの配慮も、言葉で支える
PMSによる情緒不安定、不妊治療に伴う孤独感、家庭との両立による慢性的ストレスなど――
働く女性が抱えるメンタル面の負担は、表に出にくく、見過ごされがちです。
たとえば、パーソナル通知動画で次のようなメッセージを届けることで、そっと寄り添うことができます:
「つらいのは、あなただけじゃない」
「少し立ち止まって、自分を大切にしてください」
こうした言葉は、紙の通知以上に感情に届き、予防的な心の支援としても機能します。
近年では、こうした動画通知がメンタルヘルス対策の一環としても注目されており、健診通知との組み合わせによる効果も期待できます。
5. セルフメディケーション支援で“我慢”に頼らない選択を
PMSや更年期など、女性に多く見られる軽度の不調は、市販薬を活用するセルフメディケーションが有効な選択肢になる場合があります。
ただし、薬の選び方や使用法に不安を感じ、結局「我慢してしまう」女性も少なくありません。
また、近年は女性や子どもを対象とした、適正な服薬支援の情報提供も重要性を増しています。
女性特有の不調に関するセルフケアだけでなく、子どもの市販薬の選び方や、受診の目安を知りたいという声も見受けられます。
健康保険組合様が、そうした情報をわかりやすく届けることで、誰もが安心して判断できる環境づくりを支援することが可能です。
支援は“届け方”で変えられる
“女性の健康支援”は、特別な取り組みではなく、既存の保健事業の中に組み込むことができます。
通知や健診案内といった接点に、少しの工夫を加えるだけで、受け手にとって「今、ちょうど必要な支援」に変わるのです。
健康保険組合様には、企業と連携しながら、“支援が文化として根づく職場づくり”を後押しできる力があります。
働く女性一人ひとりの気づきと行動を促すことが、結果的に組織全体の健康経営を支えることにもつながります。
クイックスの支援ツールのご紹介
最後に、“届け方の工夫”を具体的に実現するためのツールをご紹介します。
- 健診Assist:婦人科検診情報 やセルフチェックを健診通知に自然に添えられます
- セルフメディケーション通知:市販薬の選び方や不調との 付き合い方をやさしく伝える通知支援
まずはお気軽にご相談ください。
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