コラム Column
マニュアル
2024-07-20
マニュアルの目次、シンプル vs. 階層化:どっちがベスト?
シンプルな目次と階層構造の目次、それぞれの利点と適用シーンを解説します。

マニュアルを作るうえで目次構成をどうするのか、といった点は非常に難しい問題です。しっかりとした目次構成の文書は情報の検索性が高まる半面、執筆の難易度が高まるといった問題もあります。今回は社内マニュアルを運用する上での目次構成の考え方についてお伝えいたします。
目次構成の重要性の説明
目次構成は、マニュアル全体の使いやすさや情報の検索性に大きな影響を与えます。適切な目次構成は、読者が必要な情報を迅速に見つけ、業務を効率的に進めるための重要な要素です。
シンプルな目次構成
シンプルな目次構成の利点
シンプルな目次構成、あるいは目次構成のない手順書は、作成と更新が比較的容易です。情報が少ない場合や、簡潔な説明で十分な場合には、シンプルな目次が適しています。また、目次がシンプルであると、読者は内容を一目で把握しやすくなります。特に、新しいメンバーや技術に不慣れな人にとって、シンプルな構成は理解を助ける役割を果たします。
シンプルな目次構造の例
例:スーパーのレジ打ちマニュアル
- 社員バーコードを読み取る
- 顧客対応
- 商品のスキャン
- 価格の確認と合計金額の提示
- 支払い方法の確認
- 支払いの受け取り
- 商品の袋詰め
- 挨拶
シンプルな目次が向いているケース
前提情報や目的が明確でほぼ手順のみで完結する手順書。(手順情報のみで運用したい手順書)
階層構造の目次構成
階層構造の目次構成の利点
階層構造の目次は、情報を階層的に整理するため、詳細な情報を迅速に検索することが可能です。複雑な業務や多くの手順が含まれる場合には、階層構造が情報の整理に役立ちます。また、階層構造は、包括的な情報を提供するのに適しています。各セクションが細かく分かれているため、読者は必要な情報を詳細に確認することができます。これにより、誤解や情報の漏れを防ぐことができます。
階層構造の目次構造の例
例:入退社手続き作業要領書
- 概要
-目的
-適用範囲 - 前提知識
-用語定義
-全体の流れ
-注意事項 - 手順
-入社手順
-退社手順 - こんなときは,よくある質問
- 関連情報
-参考資料
-関連法規
階層構造の目次が向いているケース
章、節、項といった目次構成が向いているマニュアルは、手順情報のほかに伝えなくてはいけない情報(注意事項や関係資料等)が多いものがあります。こうした文書では、目次を適切に設定することで検索性や、マニュアル自体の標準化がしやすくなるといってメリットがあります。
ポイント
シンプルな目次構成
- 作成と更新が容易
- 読みやすく、理解しやすい
- 基本的な内容や情報量が少ない場合に適している
階層構造の目次構成
- 高い検索性
- 包括的な情報提供が可能
- 複雑な情報や詳細な手順を含む場合に適している
まとめ
目次構成を選ぶ際には、マニュアルの目的や対象読者、情報の量と複雑さを考慮することが重要です。シンプルな目次構成は作成と更新が容易で、読みやすく理解しやすいという利点がありますが、情報が多くなると検索性が低下することがあります。一方、階層構造の目次は高い検索性と包括的な情報提供が可能ですが、作成と更新には手間がかかります。適切な目次構成を選び、効果的なマニュアル運用を実現することで、業務効率の向上と情報の品質維持が期待できます。
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