コラム Column
マニュアル
2024-07-19
動画マニュアルとテキストマニュアルの使い分けについて
視覚で学ぶか、文章で理解するか。動画マニュアルとテキストマニュアルの使い分けについてお伝えします。

昨今マニュアルを運用する上で、伝わりやすさ、とっつきやすさといった観点から動画マニュアルが脚光を浴びています。しかし、すべての業務に動画マニュアルが適しているわけではないといった落とし穴があるため注意が必要です。今回はどういった業務に動画マニュアルが向いているのか、テキストマニュアルとの使い分けや考え方についてお伝えします。
動画マニュアルの利点
視覚的な理解の促進
動画マニュアルは視覚的な情報を提供することで、複雑な手順や操作を直感的に理解させるのに非常に効果的です。例えば、機械の操作方法やソフトウェアの設定手順など、動きを伴う説明が必要な場合には動画が有利です。
ステップバイステップの指示
動画では手順をステップバイステップで示すことができるため、視聴者が一連の流れを理解しやすくなります。これにより、作業のミスを減らし、効率的な学習を促進します。
テキストマニュアルの利点
迅速な情報検索
テキストマニュアルは目次や索引を使って迅速に情報を検索できるため、特定の情報を素早く見つけたい場合に便利です。特に、リファレンス資料や手順書など、特定の手順を確認したい場合にはテキストが優れています。
低コストでの作成と更新
テキストマニュアルは作成や更新が比較的簡単で低コストです。文書の修正や追加が容易であり、頻繁に変更が必要な業務には適しています。
細かい情報の記載
テキストマニュアルは詳細な説明や背景情報、技術的なデータなどを細かく記載するのに適しています。深い理解が求められる内容や規定、基準などを網羅するのに効果的です。
動画マニュアルとテキストマニュアルの使い分け
動画マニュアルが向いている業務
- 操作手順の説明
機械やソフトウェアの操作手順を視覚的に示す場合。 - トレーニングと教育
新入社員の研修やスキルアップのための教育資料。 - 製品デモンストレーション
製品の使用方法や機能をわかりやすく紹介する場合。 - 緊急時の対応手順
緊急時の対応手順を迅速に理解させるため。
テキストマニュアルが向いている業務
- 詳細な手順や仕様の記載
複雑な手順や技術的な仕様を細かく記載する場合。 - 頻繁な更新が必要な文書
法令や規定の変更に対応するために、頻繁に更新が必要な文書。 - リファレンス資料
特定の情報を迅速に検索して参照するための資料。 - 法的文書や契約書
法的な拘束力がある文書や詳細な契約内容を記載する場合。
使い分けのポイント
上記の通り、動画マニュアルとテキストマニュアルには明確に向き不向きがあります。たとえば、動画マニュアルなら読まれやすいといった観点で運用を始めてしまうと、本来伝えなければいけない情報がうまく伝わらない、更新等運用がしづらくなってしまうといったこともあるため注意が必要です。まずは、どのような情報を伝える必要があるのか、更新頻度や関係ファイルの有無、利用シーンも含めて検討をすることをお勧めいたします。
まとめ
今回は動画マニュアルとテキストマニュアルの使い分けについてお話をいたしました。動画マニュアルとテキストマニュアルにはそれぞれの利点があり、業務の内容や目的に応じて適切に使い分けることが重要です。。効果的なマニュアル運用を実現するためには、両者の特性を理解し、状況に応じて最適な形式を選択することが求められます。これにより、業務効率の向上と品質の維持が期待できます。