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マニュアル
2023-09-28
生成AIで効率的なマニュアル作成 初心者でも簡単に!
業務効率アップのための新技術やツールの中で、いま最も注目されているのは「生成AI」ではないでしょうか。生成AIにできること、その注意点について考えてみましょう。(2025/1/20 更新)

1. 生成AIとはなんなのか
そもそも「生成AI」とはなんなのか。「AI」とは何が違うのか。その定義を振り返ると、生成AIの特徴がわかってきます。
「生成AI」(Generative Artificial Intelligence)とは、与えられたデータや情報から、新しいデータを生成する技術です。代表的なものとしてはChatGPTなどの言語モデル、画像生成モデル、音声合成モデルがあります。
「AI」が決められた動作の自動化であるのに対して、「生成AI」は与えられた情報からデータを生成するツールであることが特徴です。どのような情報を与えるかにより、生成AIが作成するデータには差がでるため、生成AIから適切な情報を引き出す技術者「プロンプトエンジニア」(Prompt Engineer)という職業も生まれています。

2. 生成AIを使うには
生成AIを効果的に使うためには、事前準備と評価が必要です。大まかな流れとして、はじめに生成AIに与えるデータを収集し、使用するモデルを選択します。使用モデルが決まったら生成AIをトレーニング、そして生成AIに指示を出してデータを生成させます。最後に生成されたデータを評価しメンテナンスをしていきます。
生成AIが作成するデータの精度をあげるために人間が果たす役目は大きく、事前準備と評価は人の手で実施する必要がある工程なのです。

3. 生成AI言語モデルの注意点
生成AIの中で、最も広く知られているのは、言語モデルのChatGPTでしょう。チャット形式で命令を出すと、すらすらと文章を作ってくれます。このコラムを読んでいる方の中にも、すでに実務で活用中というケースがあるかもしれません。
一方、生成AIに業務効率向上の可能性を感じていても、いざ導入となると躊躇している方もあることでしょう。一般的に、言語モデルを使うには以下のような注意点があげられています。

セキュリティ問題
生成AIは、事前に与えられた情報から命令に従って情報を生成します。サービス事業者からの情報漏洩や、データ入力時にうっかり機密情報を入力して学習されてしまうなど、セキュリティ面での課題が指摘されています。セキュリティ課題とその対策がノウハウとして集まりつつある状態ではありますが、導入時にはどのようにセキュリティ問題をクリアするかを慎重に検討する必要があります。
生成結果が正しいという保証がない
生成AIは、与えられた情報をもとに素早く文章を生成しますが、与えられた情報が正しいものであるかどうかの判断はしていません。そのため、間違った情報を含んだデータをもとに間違った文章を生成するケースも発生します。生成後の文章は、人間が読んで正誤を判断する必要があるのです。
著作権問題
生成AIに与えられた情報内には、著作権、知的財産に関わる情報が含まれている場合があります。生成AIは著作権を意識せず文章を生成しますので、著作権や知的財産を侵害していないか、人間がチェックする必要があります。
4. 生成AI言語モデルでマニュアルは作れるか
それではこれまでの情報を踏まえて、生成AI言語モデルでマニュアルを作るにはどうすればよいのか考えてみましょう。

生成AI言語モデルでマニュアルを作るには
はじめにマニュアルの目的と読者を明確にして、生成AIにゴールイメージを理解させることが重要です。
次に、生成AIに文書の構造、内容を指示してマニュアルを生成します。生成された文書は人間が内容を確認し、問題なければ図表を挿入します。
人間と生成AIそれぞれの役割
生成AIに正しい情報を与え、どんな目的で、どのようなマニュアルを作りたいかを明確に指示する役割は人間のタスクとなります。ここで与えた情報により生成結果に差がでてきます。
そして生成結果は必ず人間がチェックし、問題のある表現が含まれていないかを確認しましょう。
5. まとめ
生成AIを効果的に利用するには、人間の指示(情報を与える)、調整(正誤を判断する)が不可欠です。また、情報漏洩のない環境を構築し、利用方法にも気を配る必要があります。生成AIを利用する際には、メリットとデメリットを理解して安全確実な使い方をご検討ください。
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