コラム Column
ヘルスケア
2025-05-20
コラボヘルスとは? 健康保険組合と企業が連携する時代へ
健康づくりは、健康保険組合と企業が一体となって進める時代へ。コラボヘルスの基本を解説します。

これまで、健康保険組合が推進する保健事業と、企業が取り組む健康経営は、それぞれ独立して実施されることが多くありました。
しかし現在では、労働生産性の向上や医療費の適正化といった共通課題に対応するために、両者が連携して取り組む「コラボヘルス」の重要性が高まっています。
本コラムでは、コラボヘルスとは何か、その背景と意義を整理し、これからの保健事業と健康経営の新たなあり方を考察します。
1. コラボヘルスとは何か?
コラボヘルスとは、健康保険組合と企業が、加入者(従業員)の健康支援において連携し、効果的な健康施策を展開する取り組みのことを指します。
従来、健康保険組合と企業は、それぞれ独自に健康支援活動を行ってきました。
しかし、医療費の適正化、労働生産性の向上、健康リスクの低減といった目標は共通しています。
コラボヘルスは、それぞれの強みを活かしながら、より効果的な成果を目指す新しいスタイルです。
2. なぜ今、コラボヘルスが必要なのか?
背景には、社会環境の大きな変化があります。
まず、少子高齢化により労働力人口が減少し、限られた人材の健康維持が企業の経営課題となっています。一方で、健康保険組合にとっても、医療費の増大リスクへの対応が急務です。また、健康経営が企業戦略の一環として本格化する中で、企業側の健康への意識も高まっています。
こうした状況下において、健康保険組合と企業が連携し、同じ方向を向いて健康支援に取り組むことの重要性が増しています。
3. コラボヘルスによってできること
コラボヘルスを推進することで、さまざまなメリットが生まれます。
健診・保健指導データの連携
健診結果や保健指導の情報を共有することで、的確な施策立案が可能になります。
健康リテラシー向上施策の共同展開
健康保険組合と企業が連携して健康教育や啓発活動を行うことで、従業員への浸透力が高まります。
職場環境の改善支援
メンタルヘルス対策や女性の健康支援施策など、職場環境の改善を共同で推進できます。
4. コラボヘルスを進めるうえで大切な視点
目標の共有と役割分担
健康保険組合と企業が、目指すべき目標を明確に共有し、それぞれの役割を整理して取り組むことが重要です。
データ活用とPDCAサイクルの運用
健診データや施策効果のデータに基づいて効果を検証し、継続的な改善を図る姿勢が求められます。
外部リソースの活用
自社・自組織内で完結させず、必要に応じて外部の専門機関やツールを活用し、持続可能な運営体制を整えることもポイントです。
まとめ
コラボヘルスは、健康保険組合と企業が一体となって加入者の健康を支える新しいアプローチです。
両者が目標を共有し、データを活用した施策を展開することで、より高い成果が期待されます。
これからの時代、コラボヘルスを意識した保健事業と健康経営の連携は、健康保険組合・企業の双方にとって欠かせない取り組みとなるでしょう。
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