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翻訳
2024-12-19
AI翻訳で翻訳コスト見直しと納期短縮を実現!MTPE(機械翻訳+ポストエディット)の最適活用法とは?
AI翻訳でコスト削減と効率化を実現するには?MTPE(機械翻訳+ポストエディット)の活用法を詳しく解説。MTPE検証とレポーティングサービスも活用いただけます。

グローバル展開を進める製造業や医療機器メーカーにとって、多言語対応のドキュメント制作は避けて通れない課題です。
しかし、翻訳作業にはコストや時間の壁がつきもの。
「もっと効率的に、でも品質は妥協したくない」という声をよく耳にします。そんな課題に応えるのが、AI翻訳とポストエディット(Machine Translation Post-Editing: MTPE)という手法です。
本記事では、MTPEを使うメリットと導入のヒントをわかりやすくお伝えします。
1. AI翻訳が変えるドキュメント制作
AI翻訳技術が進化する中、翻訳の世界も変わりつつあります。特にニューラル機械翻訳(NMT: Neural Machine Translation)は、文全体の文脈を捉え、より自然で正確な翻訳を実現しています。
従来の機械翻訳(ルールベースや統計的翻訳)では、単語や短いフレーズ単位で翻訳が行われていました。そのため、文脈を無視した訳や不自然な表現が多く見られました。しかし、AI翻訳はニューラルネットワークを活用し、文全体を分析して翻訳するため、文脈や意味を正確に捉えることができます。
この技術革新により、AI翻訳を基盤としたMTPE(機械翻訳+ポストエディット)が翻訳の主流となり、従来の課題を解消しています。
2. MTPEとは?そのメリットと活用シーン
MTPEは、特にAI翻訳(ニューラル機械翻訳: NMT)の出力を基に、ポストエディターが修正・補完する手法です。
このアプローチにより、スピードと品質を両立することが可能です。
MTPEの主なメリット
■コスト削減
AI翻訳が翻訳の大部分を自動化するため、人手で翻訳するより作業時間が大幅に削減されます。その結果、従来の翻訳方法に比べて15~30%のコスト削減が期待できます。
■納期短縮
AI翻訳の高速処理で初期翻訳の時間を短縮でき、膨大なページ数を抱える技術資料でも数日~数週間の短縮が可能です。
■高品質の確保
ポストエディターが文脈や専門用語を調整し、正確で自然な訳文を仕上げます。特に医療機器や工業製品のマニュアルのような専門性が高い文書でも、期待される品質基準を満たすことが可能です。
■柔軟性
翻訳エンジンやポストエディットのレベルを調整することで、文書の用途や予算に応じたカスタマイズが可能です。例えば、社内資料にはコスト重視のライトエディット、外部公開用資料には品質重視のフルエディットを採用するなど、目的に応じた最適化が実現します。
MTPEが適している文書
- 取扱説明書: 製品の使用方法や安全情報を正確に伝える文書
- メンテナンスマニュアル: 機械や設備の修理手順を説明する技術資料
- 施工説明書: 建築や設置手順を簡潔に示した文書
- 製品カタログ: 流暢で説得力のある表現が求められる販促用文書
- 社内文書: 短納期・低コストで十分な品質が求められる内部資料
これらの文書は、正確性と一貫性が重視されるため、AI翻訳のスピードとポストエディットの調整力を活かすMTPEが効果的です。一方で、文学的な文章や法的文書のように、文体や表現のニュアンスが極めて重要な場合には完全な人手翻訳が適しています。
3. MTPE導入成功のカギ
MTPEを導入して成果を上げるには、以下のポイントを押さえる必要があります。
1. 翻訳エンジンの選定:
現在、様々なエンジンが開発され、エンハンスされています。対象文書や言語に最適なエンジンを選びましょう。
2. ポストエディターの配置:
機械翻訳のクセを理解し、専門分野に詳しいエディターがいることで、品質は格段に向上します。
3. 品質基準の設定:
ライトエディット: 最小限の修正でコスト重視。簡易な文書や内部資料向け
フルエディット: 流暢さと正確さを追求。技術資料やカタログに最適です
4. プロセス全体を見直す:
翻訳メモリやプリエディット(原文調整)を活用することで、翻訳精度と効率がさらに向上します。
まとめ
AI翻訳とポストエディット(MTPE)は、グローバルビジネスを支える強力なツールです。特に、翻訳作業にコスト削減と納期短縮が求められる現場では、大きな効果を発揮します。一方で、成功には適切な翻訳エンジンの選定や、専門的なポストエディターの活用が欠かせません。AI翻訳を活用し、効率的で高品質な翻訳業務を目指しましょう。
弊社ではMTPE活用に関する検証とレポーティングを代行するサービスを実施しております。MTPE関するご相談やサポートが必要な場合は、ぜひお気軽にお問い合わせください!
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