コラム Column
マニュアル
2022-08-05
マニュアル改善のススメ「はじめてみよう、マニュアル分析」(後編/分析のポイント)
マニュアルは一通り作ったのに、活用されず成果がでない。そんなときはマニュアルの見直しが必要かもしれません。後編では分析のポイントについてご紹介します。活用されるマニュアルを目指して、現状を把握し、対策をたててマニュアルを改善していきましょう。

文書分析
はじめにマニュアルが文書として適切なのか、分析していきます。
文書の分析項目は、大きく分けると「文書の書き方」、「文書の構成」の2項目です。

文書の書き方分析

マニュアルは伝わりやすい文章でつくられているでしょうか、「書き方」は4項目のチェックポイントで分析します。
- 簡潔な文章か?
1文あたりの文字数は40字程度におさまるようにしましょう。 - 1文あたりの情報量は適切か?
1文に含まれる作業指示はひとつになるようにしましょう。 - 読み手が理解できる用語を使っているか?
読み手が理解できない社内用語、専門用語は使わないようにしましょう。 - 用語は統一されているか?
同じものを指すのに違う表現を使わないようにしましょう。
文書の構成分析
続いて文書の構成を分析します。全体の構成にまとまりがないと、情報を効果的に伝えることができません。こちらのチェックポイントは2項目です。
- 階層ごとに情報のつながりあるか?
表題、見出し、本文といった階層ごとに、情報の関連性があるように構成しましょう。(横のつながり)
- はじまりから完結までの情報がつながっているか?
マニュアルのゴールを明確にして、書きはじめと終わりがひとつのストーリーでつながるようにしましょう。(縦のつながり)

運用分析
文書分析と並ぶ、分析のもうひとつの柱は運用分析です。
運用の分析項目は、大きく分けると「共有」、「運用」の2項目です。

文書の共有分析

せっかく作った文書も、誰も読んでくれないと効果が得られません。文書が適切に共有されているのか、4つのポイントでチェックしていきましょう。
- 文書をストレスなく検索できるか?
キーワード検索など使って、知りたい情報が書かれた文書を簡単に検索できるようにしましょう。
- 更新履歴が明示されているか?
いつ作成されたのか、最終更新日がいつなのかを明らかにして、情報の鮮度を共有できるようにしましょう。
- 公開された文書へアクセスしやすいか?
読み手がかんたんに公開文書へアクセスできるような環境を整えましょう。
- 付属文書をあわせて確認できるか?
申請書類、フローチャートなど、文書に付属する情報はあわせて取得できるようにしましょう。
文書の運用分析
最後に文書の運用ルールを分析します。
マニュアルが決められた書式で継続的に更新されていること、つねに最新情報が公開されていることを目指していきます。
- 文書ごとに決められた書式があり、それが維持されているか?
マニュアル作成者によって書式がばらばらにならないよう、書式のルールを決めましょう。
- 文書の承認手続きを行うフローが明確か?
社内文書の責任範囲を明確にするため、承認フローを構築しましょう。
- 各マニュアルにまとめるべき内容が決められているか
同じ内容で複数の文書が作成されないよう、全体を管理しましょう。
- 文書が版管理されているか
マニュアルを更新したら、版(バージョン)をあげて、旧版と新版の管理を確実に行いましょう。

まとめ
文書分析、運用分析のチェックポイントについてご理解いただけましたか?最後に分析手法をもう一度まとめます。
マニュアル改善の第一歩は分析から
文書分析、運用分析の2本の柱で分析する
文書分析は、「書き方」「構成」をチェックする
運用分析では「共有」「運用」をチェックする
詳細な分析手法についてはマニュアル分析セミナーでも紹介をしています。もっと詳しく知りたい方は、ぜひご覧ください。
また、弊社主催の文書分析ワークショップでは、サンプル文書を使って、詳細な分析手法をみなさんと学ぶ内容になっています。ご興味のある方はぜひお問い合わせください。
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