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品質を守るISO文書管理の適切な運用と改善のポイント

品質保証文書の統一性を確保!目次構成と記載ルールの最適化

2025-03-19 文書改善 文書運用改善 文書共有改善

品質保証文書の統一性を確保!目次構成と記載ルールの最適化

ISO文書や品質保証文書は、統一された記載ルールがないと運用の一貫性が損なわれ、現場での理解や活用が困難になります。特に、目次構成や情報の粒度にばらつきがあると、必要な情報がすぐに見つからず業務効率が低下します。

本コラムでは、品質保証文書の統一性向上を実現するための最適な目次構成と記載ルールの整備について解説します。

ー 目次 ー

    目次構成の不統一とは?

    各文書で見出しの作り方や章立てが異なる状態を指します。例えば、ある文書では業務プロセスを「準備」「実施」「確認」「完了」と細かく分割しています。しかし、別の文書では「作業手順」と一括りになっている場合、全体のアウトラインが統一されず、どこに必要な情報があるのかが把握しにくくなります。
    目次構成が統一されていないと、記載情報のレベル(粒度)にもバラつきが生じやすくなります。

    情報粒度のばらつきとは?

    各セクションや項目に記載される情報の詳細度が文書ごとに異なる状態を指します。例えば、同じプロセスでも、ある文書は「開始時刻、手順、終了時刻、担当者、使用資材」など具体的に記載されています。しかし、別の文書では「作業開始、作業、作業終了」といった大雑把な記載にとどまる場合、どの情報を基準に業務を進めるべきか判断しにくくなります。


    目次構成の不統一がもたらす影響

    文書ごとにバラバラな目次の作り方が、どのように全体の運用や情報検索に悪影響を及ぼすのか、その影響と改善策を見ていきます。

    (1) 情報検索の難易度増加

    目次の構成がバラバラだと、どこに何が記載されているか判断しづらく、必要な情報の検索に時間がかかります。特に、審査や監査で頻繁に参照される文書では大きな課題となります。


    (2) 文書間の整合性欠如

    異なる目次構成では、同じ品質管理プロセスに関する文書間で比較や一貫性を保つのが難しくなります。


    【改善策】

    • 統一フォーマットの目次を策定し、全ての文書に適用する
    • 文書テンプレートを作成し、新規作成時に活用する
    • 品質マネジメントシステム(QMS)に合わせたカテゴリー分類を設定する


    記載情報の粒度のばらつきが生む問題

    同じプロセスであっても文書ごとに記載の詳細度が異なる場合、どのような混乱や業務上のリスクが生じるのでしょうか。

    (1) 過度な詳細記載と過度な簡潔さ

    同じISO基準に基づいているにもかかわらず、文書によっては内容が過度に詳細だったり、逆に簡潔すぎたりすると運用上の混乱が生じます。


    (2) 業務標準の一貫性低下

    記載の粒度が統一されていないと、担当者ごとに解釈が異なり、業務の標準化が進みにくくなります。


    【改善策】

    • 統一した記載レベルの基準を策定し、全ての文書に適用する
    • 文章の長さや詳細度に関するガイドラインを整備する
    • 標準テンプレートを利用して文書全体の粒度を統一する


    統一性を確保するための運用ルール

    記載情報の統一を実現するには、一度基準を決めるだけでは不十分です。

    ルールを明確にし、継続的に適用しなければ、結局のところ運用が個人の判断に委ねられ、再びばらつきが生じてしまいます。そこで、統一性を確保するための運用ルールが必要になります。

    (1) 文書作成ガイドラインの策定

    統一ルールに沿って文書を作成することで、フォーマットや表記を標準化できます。効果的なガイドラインには、以下の項目が含まれます

    • 標準目次フォーマット
    • 記載する情報の粒度
    • 用語集による表記の統一


    (2) 文書レビュー体制の確立

    定期的なレビューと複数人によるチェック体制を導入し、文書間のばらつきや関連文書との整合性を確保します。


    【改善策】

    • 定期的な文書レビューのスケジュールを策定する
    • 複数の担当者による確認を義務付ける
    • 関連文書との整合性チェックプロセスを導入する


    文書検索性の向上と適切な管理

    統一ルールを策定しても、それを適切に管理しなければ現場で活用されません。必要な人が必要な時にアクセスできる環境を整えることで、統一ルールの実効性が向上します。

    (1) 検索しやすい体系の構築

    文書が散在していると必要な情報にアクセスしづらくなるため、適切なカテゴリー分けやタグ付けが不可欠です。


    (2) クラウド管理によるリアルタイム更新

    クラウドベースの管理システムを活用すれば、常に最新の情報が提供され、文書の統一性も保たれます。



    【改善策(i-ShareDXの活用)】

    • i-ShareDXの文書管理機能で、統一フォーマットを一括適用する
    • クラウド上でテンプレートを一元管理し、常に最新版を利用可能にする
    • 全文検索機能を活用し、必要な情報に即座にアクセスできる環境を整備する


    まとめ

    品質保証文書の統一性を高めるには、目次構成や記載情報の標準化が不可欠です。まずは現在の文書管理をチェックし、目次の統一や記載ルールの標準化ができているか見直してみましょう。統一されたガイドラインと運用ルールを整備することで、検索性や更新性が向上し、文書運用の効率も大幅に改善されます。

    マニュアルを活用するためのプラットフォーム「i-ShareDX」について

    「i-ShareDX」は、社内文書の活用を最大化するために設計されたクラウド型の文書管理システムです。従来の「作って終わり」のマニュアルを、常に活用され続ける資産へと変えるため、以下のような機能を搭載しています。

    • 次回更新時期の設定と通知機能

    各文書に次回の更新時期を設定でき、更新時期が到来すると自動で通知が行われるため、更新漏れを防止します。


    • 版管理・差分管理の自動化

    自動で版管理や差分管理が行われる仕組みにより、手動での確認作業や運用工数を大幅に削減。常に最新の状態で文書管理を維持できます。


    • オリジナル文書テンプレートの作成

    独自の文書テンプレートを作成できるため、各文書のフォーマットや記載情報の粒度を標準化し、一貫性のある文書作成が可能です。


    さらに、全文検索やワークフローによるレビュー・承認機能、ブラウザベースの共有サイトなど、多彩な機能を活用することで、社内文書の効率的な管理と運用が実現します。

    業務の効率化と品質向上をお考えの企業様は、ぜひ「i-ShareDX」の導入をご検討ください。


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