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マニュアルライフサイクルDX
書き方のばらつきを解消!i-ShareDXテンプレート運用で実現する業務マニュアルの標準化
2025-05-19 文書改善 文書運用改善 文書共有改善

業務マニュアルを複数人で作成すると、目次構成や表現、情報の細かさが担当者ごとに異なり、読みづらさや管理の煩雑さを招きがちです。結果として現場で活用されず、DX化や一元管理も進みません。
本コラムでは "書き方のばらつき" が生じる原因を整理し、i-ShareDX のテンプレート運用でマニュアルを標準化する具体的な方法を紹介します。
ー 目次 ー
i-ShareDXとは?
i‑ShareDXとは、業務マニュアルや品質保証文書を一元管理し、「作成」「改訂」「承認」「公開」「検索」を効率化できるクラウドシステムです。
特に品質保証文書においては、「改訂理由の明記」「承認プロセスの可視化」「過去版の保存」などが求められますが、i‑ShareDXではこれらを標準機能として備えており、監査対応やISO文書の運用においても高い実用性を発揮します。
閲覧者からのコメント機能、更新時期リマインド機能、版管理機能などを備え、紙やPDFでは難しかった「常に最新・正しい情報の維持」を実現します。
現場の声を即時に反映し、運用負荷を軽減することで、業務マニュアルを「使われる資産」に変えていきます。
1. 書き方のばらつきが起こる原因と弊害
(1) 原因
目次構成の統一ルールがない
部門ごとに独自の階層や章立てを採用すると、同じテーマのマニュアルでも目次位置や情報の深さが異なり、読み手が迷子に。
(例:あるマニュアルでは「3.作業手順」に作業の方法や流れが書かれているのに、別のマニュアルでは「5.1 詳細フロー」に分かれている など)
表現・用語が担当者依存
「〜してください」 と「 〜すること」 が混在するなどトーン&マナーが統一されず、品質のムラや誤解を生む。
(例:「作業を開始してください」と「作業を開始すること」が混在/「検品」「確認」「チェック」など表記ゆれがあるため、「目視確認で済むのか?もしくは精密検査が必要なのか?」といった誤解が生じる恐れがある)
詳細度の差が大きい
過剰に細かい手順と箇条書きだけの手順が混在し、現場が参考にしづらい。作業標準化が進まない。
(2) 弊害
文書間比較・メンテナンス工数増加
改訂のたびに、どこが変更されたのかを目視で確認・比較する必要があり、チェック作業に時間と手間がかかります。
HTML化・DXツール導入時にコンバートが困難
WordやPDFファイルをWebマニュアルや業務システムに取り込む際、章構成や表記ルールが統一されていないと、自動変換や連携処理がうまく動かず、手作業での修正が必要になるケースが多くなります。
現場がマニュアルを読まなくなり、属人的運用へ逆戻り
文書ごとに書き方や構成が異なると、どこに何が書いてあるか分かりにくくなり、「読んでも分からない」「探すのが面倒」といった理由からマニュアルが敬遠されがちになります。
結果として、個人の経験や記憶に頼った業務運用が再び定着してしまうリスクがあります。
2. 標準化を阻む従来手法の限界
マニュアルを標準化しようとしたとき、これまではWordテンプレートやPDFガイドラインを共有して運用ルールを整えるのが一般的でした。
しかし、これらの方法は現場で使われなくなったり、かえって混乱を招いたりすることもあります。以下に、よくある従来手法とその課題を整理しました。
従来の方法とその課題
よくある方法 実際に起こる課題 Wordテンプレートを共有する 共有フォルダが乱立して最新版が分からなくなる。
ファイル名ルールもばらばら。ガイドラインPDFを配布する 読まれない/守られない。具体的な書き方例が少なく、現場で実行されにくい。 レビュー時に修正指示を出す 担当者の負担が増え、確認ミスやヒューマンエラーが発生しやすい。
こうした課題が蓄積すると、せっかく整えた標準ルールも形骸化し、結果的にまた“担当者ごとの独自運用”へと戻ってしまいます。
そのため「ルールがあるのに守られない」「直前で直すしかない」という悪循環が生まれてしまうのです。
3. i-ShareDXテンプレート運用で解決!
前章で紹介したように、WordテンプレートやガイドラインPDFといった従来の方法だけでは、マニュアルの標準化が定着せず、書き手ごとに書き方がバラつく課題がありました。
i‑ShareDXでは、文書テンプレートの構造や書き方そのものをシステムで制御できるため、形式や内容の統一が自然に保たれます。
i‑ShareDXのテンプレート機能とその効果
機能・仕組み 実現できること 章・節単位のテンプレート登録 文書全体をコピーせず、必要な構成要素だけを再利用できる。書き手ごとに構成がズレることを防止。 プレースホルダの活用 「○○を記載」など入力ガイドを文中に表示しておくことで、記載漏れ・記載ゆれを防ぐ。 ガイドラインのリンク表示 テンプレートの各項目ごとに「書き方のルール」リンクを表示でき、ガイドラインを見ながら執筆できる。 承認ルートにおける書式レビュー フォーマット違反・記載漏れをレビュー時に指摘しやすくなり、修正指示が明確になる。 コメント機能の活用 ガイドラインに沿っていない箇所への具体的な指摘・修正依頼を残せる。コミュニケーションの履歴も蓄積される。
こうした機能を活用し、「テンプレートは配ったけど使われない」「ルールはあるけど浸透しない」といった悩みを解消できます。
つまり、i‑ShareDXでは“書き方の標準化”をルールではなく“仕組み”で実現できるのです。
4. テンプレートを“使わせる”仕組みで運用を支える
テンプレートを整備しても、それだけでは標準化は進みません。
実際の運用現場では、「どこをどう直せばいいのか分からない」「修正が口頭やメールで行われて記録が残らない」といった問題が起こりやすいです。
i‑ShareDXでは、こうした課題を解消するために、テンプレートそのものだけでなく、“守らせる仕組み”も備えています。
(1) 差分表示で変更箇所を見える化
改訂前と改訂後の文書を自動で比較し、変更点を色分け表示(追加=青、修正=赤、削除=グレー)します。
「テンプレ通りになっていない箇所」が一目で分かるため、レビュー担当者の確認作業が効率化されます。
(2) コメント機能で指摘と修正履歴を残せる
テンプレート違反の箇所に直接コメントを残せるため、「どこをどう直すべきか」が明確に伝わります。
また、やりとりがシステム上に残るため、誰がどこをどう修正したかの履歴も共有可能です。
テンプレートを「配る」だけでなく、「使わせる」「徹底させる」までを支援できるのが、i‑ShareDXの特長です。
属人化しない、誰でも運用できる標準化の仕組みがここにあります。
5. 導入効果と事例
i‑ShareDXを導入した企業では、テンプレートの活用と文書構造の標準化によって、業務効率や品質面にさまざまな効果が現れています。
(1) 導入効果
例えば、従来は文書の「骨子作り(章立て・構成)」からスタートしていたために、作成に時間がかかっていましたが、テンプレートの活用により、構成を考える手間がなくなり、中身の入力作業に集中できるようになったことで、作成時間は平均で40%削減されました(※支援企業3社平均)。
また、テンプレートを通じて用語の統一や章構成が整ったことで、レビュー時の指摘件数は60%減少。
レビュアーの負担が軽減されるだけでなく、記載ミスの再発防止にもつながっています。
さらに、章タイトルの表現がテンプレートで統一されることで、検索の際のキーワード一致率が高まり、目的の文書にたどり着きやすくなる=検索性の向上という効果も確認されています。
(2) ケーススタディ:製造業A社の導入事例
製造業A社では、50種類以上におよぶ作業手順書をテンプレート化。
改訂の際には、差分表示機能を併用することで、どこが変更されたのかを即座に確認できるようになり、改訂作業にかかる時間は、それまでの「半日」から「1時間」へと大幅に短縮されました。
実際に実施した現場アンケートでは、83%の従業員が「読みやすくなった」と回答。
書き手だけでなく、読み手にとっても分かりやすい文書づくりが実現できているという手応えを得ています。
まとめ
書き方のばらつきは、あらかじめ構造や文言ルールを整えたテンプレートを活用し、それを文書作成時に再利用(コピー)する仕組みを取り入れることで、根本から解決できます。
i‑ShareDXなら、章・節単位のテンプレート流用やプレースホルダの設置により、マニュアル管理担当者ごとのスキル差を吸収しながら、文書の一元管理と標準化が可能です。
マニュアルの質を底上げし、DXへの足場を固めたい業務改善・品質保証・総務部門の皆様、ぜひi‑ShareDXのテンプレート運用をご活用ください。「実際の画面を見てみたい」「操作感を試してみたい」といった方は、ぜひお気軽にお問い合わせやトライアルにお申し込みください。
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